できる救命士になるための勉強法のコツは4つだけ「KLCJの法則」

管理人も行きたい

現役の救急救命士さん向けの内容ですので学生さんや国家試験前の方はスルーしてください。

救急救命士はプロの医療従事者として常に自己研鑽が義務付けられています。

しかし、自分でしっかりと目標を持って頑張っている人と、そうでない人がいるのも事実ですよね。

基本的に後者のタイプには何を言っても響きませんのでここではスルーしますが、前者のタイプの方にはエールを送りたいですね。

とはいえ、自分で目標とやる気を持って日頃から自己研鑽していても、自分の成長に伸び悩むことってあると思うんですよね。

伸び悩んでいると自然に疑問が湧いてきませんか?

「自分の勉強法はどこか間違っていないか」

実は、できる救急救命士はこれから紹介するある法則を自然に身につけています。

逆に言うと、勉強や活動の質に伸び悩んでいる方はこの法則のどれかが足りていないはずです。

中身はいたってシンプルです。

とはいえ、これを教えてくれる学校もなければ本にも書かれていません。

ということで、今回はできる救命士になるための4つの法則をお伝えします。

この法則にエビデンスは一切なく完全オリジナルですが、市場に流通している救急関連(救命士)の書籍を鬼読みして、おそらく救急救命士業界に関する情報には誰よりも敏感なので、信憑性はあると思います。

今回紹介する4つの法則を身につけて、さらなるステップアップを目指しましょう。

できる救命士になるための法則は「KLCJの法則」

結論から言うと、できる救命士になるための法則は超シンプルです。

たった4つ。

ズバリKLCJの法則です。

■KLCJの法則

K×L×C×J=できる救命士

K=Knowledge(知識)
L=Logical(論理的思考)
C=Communication(医療コミュニケーション)
J=Judgement(判断力)

中身はシンプルなことばかりですが、とはいえ、実際にこれを実践できている人ってビックリするほど少ないような気がしています。

なので、このKLCJの法則に則っていけば、おそらく活動内容の質がさらにアップするのではないかと考えています。

それでは1つずつ見ていきましょう。

Knowledge 知識

ここは常識ですよね、知識の習得。

常識とはいえ、実際に行動している人ってかなり少数な印象です。

知識がなければ、続く活動の質は低下しますし、何より安全管理の観点からも知識の少なさは危ないです。

救急救命士はライセンスを持ってるだけで、組織的や社会的信用を得ながら働いているわけですから、最新の知識を習得することは義務ですよね。

ぶっちゃけ自己研鑽なんて甘いものではなく義務。

一番やっちゃいけないのは国家試験を受験した当時の知識のままストップすることです。

少し話しが逸れますが「KKD」って言葉は聞いたことありますか?

「経験・勘・度胸」のことですが、長年にわたって救急救命士をしてる人ってKKDの傾向があるような気がしています。

確かに経験は大事ですし、プロとしての勘も大切です。いわゆる第一印象ってやつですね。

とはいえ、経験論や根拠のない勘だけに頼ってしまうと、「一種の賭け」です。

救急救命士は医療職ですから、最新の医療知識を習得してアップデートしておく必要があります。

その知識と、これまでの経験や勘が融合することによって質の高い活動が実現できます。

スマホもパソコンも新しいバージョンにアップデートしないと、動きがカクカクなるじゃないですか。

あれと同じです。

知識のアップデートを放棄している人は、その時点で救急救命士としての責任を果たせていません。

で、気になる知識の習得やアップデートの方法ですが、それも超シンプル。

本を買うだけ、です。

もちろんネットでの情報収集も行うべきですが、それだけだと足りません。

ネットで調べた知識を自分なりにPDF化して勉強できるならそれでもいいかもしれませんが、大抵の場合はネットを読み流して終わり、ですよね。

なので、本を買いましょう。

これしかないです。

どんな本を買うべきなのかはこちらの記事で解説してますのでご覧ください。

国家試験は競争ではありません。 ボーダーライン以上の点数を取得すれば合格です。 救急救命士の現場活動も競争ではありません。 ...

ちなみに、本を買う頻度も大事です。

1年に1冊だけだと全く足りません。

理想は1ヶ月に1冊以上ですが、慣れるまでは色々と難しいので、とりあえずは2ヶ月に1冊の頻度でいいと思います。

慣れてくれば月に1冊から3冊で。

2ヶ月に1冊ですから年間の出費は3万円程度。

毎月の飲み会を1回だけ断れば余裕で買えます。

繰り返しになりますが、最新の知識がなければ何も始まりません。

本を購入することに抵抗があるかもしれませんが仕方ないです。

なので、頑張って本を読みまくって頭の中に知識を埋め込んでください。

Logical 論理的思考

さて、本を読みまくった段階で、基礎となる知識を習得することはできました。

次のステップは論理的思考の構築です。

本で得た知識を現場レベルで流動的に使えるようにカスタマイズしていきます。

暗記だけはダメです、絶対に。

暗記だけがダメな理由で、分かりやすい例えは英語学習ですね。

中学校から高校まで、少ない人でも最低6年間は学校で英語を学んでいるはずですが、今でも英語を使えますか?

9割以上の人が英語なんて頭から抜けてますよね(笑)

これは、なぜだと思いますか?

テストや受験のための勉強として本質を理解せずに暗記したからです。

暗記したものは必ず忘れます。

なので、本で得た知識を忘れないように「動きとして」考える力を身につけることが超重要です。

これを論理的思考の構築と呼んでいます。

救急救命士にとって身近な言葉に置き換えると臨床推論ですね。

臨床推論を行うには豊富な医学的知識のほか、この論理的思考力が極めて重要です。

とはいえ、英会話スクールのように知識を実践できる場があるわけではないので、論理的思考力を身につけるためには少しだけ工夫した勉強スタイルが必要です。

以下の記事で書いていますのでよかったらどうぞ。

救急救命士に必要な勉強の大原則を教えます

救急救命士として活動するための勉強は国試とは別

救急救命士に必要な臨床推論能力を極める勉強法

ちなみに救急現場では、この論理的思考と知識の噛み合わせ速度がとても重要になります。

こう来たらこれ!

そう来たらあれ!

条件反射的に考えることができるまで自分なりにトレーニングしてみるといいでしょう。

ぶっちゃけ、ある程度までなら独学でも可能です。

本があれば・・・ですけどね。

Communication 医療コミュニケーション

おそらく、多くの救急救命士が悩んでいるのがコミュニケーションだと思います。

活動上でコミュニケーションスキルが必要なフェーズは2種類です。

1つは患者やその家族とのコミュニケーション。

もう1つは病院連絡などの他職種とのコミュニケーションです。

患者や家族との医療コミュニケーション

いわゆる問診です。

最近では、オープンクエスチョンやクローズドクエスチョンなどの問診技法がテキストで紹介される機会も増えてきましよね。

もちろん、それらの技術は必要なのですが、問診技術が未熟な方って以下のような特徴があるかもしれません。

  • 自分のペースで矢継ぎ早に質問攻めする
  • 専門用語を無意識に出してしまう

焦りからでしょうか、矢継ぎ早に質問攻撃してしまう人が一定頻度の割合で存在します。

いくら救急救命士とはいえ、患者さんや家族にとっては「初めましての人」ですよね。

1回でも「嫌い・苦手」と感じさせてしまうと、それ以上の有益な情報を引き出すのは正直難しいです。

当たり前ですよね、人間ですから。

もちろん緊急度が高い時はクローズドクエスチョンを使って端的に問診を行う必要がありますが、そうではない状況の時には以下の姿勢が大切です。

  • 傾聴
  • 導く
  • 要約

言葉として見ると、「当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、ただ話を聞くだけではありません。

オープンクエスチョン的な技法で、患者さんや家族に喋ってもらいつつ、頭の中ではキーワードを最速スピードでフィルターにかけていきます。

ただし、決して話を遮らないように。

必ず一呼吸する「間」があるので、そのタイミングで要約して提示ください。

そこで救急救命士が要約した内容と、患者や家族の訴えや状況が一致すれば医療コミュニケーションは成功です。

それから、人によっては主訴や状況を思うように伝えることができない方もいらっしゃるかもしれません。

そんな時は、こちらから「こういう症状ではなかったですか?」と例えを提示して導いてあげる問診技法も重要です。

ただし、誘導尋問になり過ぎないように注意が必要です。

これらの医療コミュニケーションが潤滑に出来ていないケースでは、「よく分からない」や「何も言ってくれない」のような弊害が生じてしまいます。

そうではなく、医療コミュニケーションの技術が少し欠如しているケースが大半です。

話は元に戻りますが、医療コミュニケーションにも知識は必須です。

知識がなければキーワードをフィルターにかけることも、導くことも、そして要約することもできませんからね。

なので知識がどれだけ重要かはお分かりいただけると思います。

余談ですが、知識があればあるほど焦る頻度も少なくなります。

中には知識があっても焦る人もいますが、あれは性格的な問題ですから諦めましょう。

ただし、チームの中に1人でも焦る人がいれば、チーム全体としてはマイナスです。

焦りは伝染しますからね。

焦らないようにトレーニングしておくことも大切です。

他職種とのコミュニケーション

ここがネックになってる方は多いと思います。

ズバリ「病院連絡」です。

まず前提として話をしておきますが、相手によって話し方や伝える内容を変える必要は一切あありません。

そんなことしてたら頭がいくらあっても足りないです(笑)

それから、ものすごく無愛想というか横柄な相手も気にしないでいいです。

人格の問題ですから気にしても何も始まりません。

対して、接遇が出来ている他職種の方と仕事する時って気持ちいですよね。

お互い人間ですからね、他職種としてのマナーや接遇は大事にしていきましょう。

さて、話を戻しますが、病院連絡を苦手と感じる方の原因は大まかに分けると以下の通り。

  • 何を伝えればいいか分からない
  • 伝える順番が分からない
  • 突っ込まれたら不安だ
  • そもそも電話が得意ではない

いかがでしょうか?

大抵の場合は、上記4つに原因があると思います。

ちなみに、一番下の「電話が苦手」はどうしようもないので克服してください。

救急救命士の仕事は「初めましての方」を相手に仕事をする必要があるので、電話が苦手は少し厳しいです。

で、他の3つに関してですが、これを克服するためには知識と論理的思考が必要です。

つまり、KLCJのKLですね

まず前提として電話の向こうにいる人は、こちらの状況は一切見えません。

何も見えない相手に状況を伝えるためには、電話をかけている「自分自身」が、患者さんに起こったイベントを論理的に考えて、臨床推論が出来ている必要があります。

ここまで見ているとお分かりかもしれませんが、救急救命士にとっての論理的思考の構築や臨床推論の必要性は、ここにあります。

すなわち適切な病院選定と効果的な連絡です。

アメリカのパラメディックのように救急車内でTCPを使うことはできませんが、効果的な連絡ができていれば、救急車が病院に到着した時点でTCPが準備されているでしょう。

これこそが患者さんにとってのメリットが大きいですよね。

そして、電話の相手に突っ込まれたらどうしよう・・と不安もナンセンスです。

救急救命士は現場のプロですから、他職種からの質問にも答えられるような知識が必要です。

病院連絡に関連する記事はこちらをご覧ください。

救急救命士にとっての病院連絡

Judgement 判断

最後のステップは判断です。

いくら知識を備えても、いくら論理的思考力を身に付けても、最終的な判断が誤ってしまうと元も子もありません。

じゃあ、実際の現場で判断力を高めるのかと言われれば、それはNG。

あくまでも現場での判断は完璧でなければいけません。

当たり前ですよね。

じゃあ、どうやって判断力を高めるのか?と思いますよね。

わりと簡単ですが行動に移している人は少数です。

判断力を高めるにはOff the Job Trainingを受講してください。

そして、受講後は継続的な復習とイメトレを行なってください。

これだけ。

ちなみに、お作法的なコースはNGですよ、判断力は高まりませんからね。

おすすめなのはシミュレーション訓練ができるPEARS(ペアーズ)です。

あくまでも小児を題材にしていますが、リアルな環境下で介入や判断をトレーニングできるように設計されたプログラムです。

介入した処置が功を奏すればバイタルサインや状態は改善しますし、その反対も然り。

一定の緊張した環境下でリアルな判断力を高めるトレーニングをたくさん受けておくことが、現場での判断力を高める近道です。

とはいえ、実際に行動できる人は3割にも満たないはずなので、行動した者勝ちですよ。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました。