ITを駆使!航空業界から見える今後の救急訓練

管理人も行きたい

前回、救急隊員にとって本当に必要な訓練を取り上げました。

その中で紹介した課題として、

  • 現場に到着した後の訓練に集中している
  • 臨場感に欠ける

これらをピックアップしましたが、他の業種ではどのような訓練が行われているのでしょうか。

今回は、航空業界(特にパイロット)の訓練を基に、これからの救急隊員に必要な訓練スタイルを考えてみます。

航空業界の訓練はダントツで進化している

航空業界は「訓練」に関しては、特に秀でており、中でもパイロットが定期的に行う訓練方法はとてもリアルです。

パイロットは半年に1回のペースで、シミュレーターを使った訓練評価を受けます。

通常のフライトはもちろん、様々なトラブルシューティングを矢継ぎ早に行なっていきます。

例えば、

  • エンジンの火災
  • エンジンが停止
  • 突然の乱気流
  • 油圧トラブルで操縦不能
  • 海水着陸

ちなみに、どんなトラブルが起こるかの事前説明はなく、後方に座っているインストラクターがその場でトラブルシナリオを選択する、いわば「ブラインド訓練」だそうです。

シミュレーターといえども、1台数千万円もするので、実際の飛行と全く同じ環境で訓練を行うことができるそうです。

ちなみに、このシミュレーター訓練に合格しなければ乗務停止になるそうで、パイロット業界の訓練がいかにシビアかが分かります。

もちろん、パイロット達は何百人もの命を預かってフライトしているので、厳しい訓練は当然でしょう。

救急隊員が赴く現場は、一筋縄では行かない場面も多く、シミュレーターを使っての訓練が使えるとは言い難いですが、それでも航空業界の訓練から得られるヒントはありそうです。

出動中の訓練はVRが使える

これからの救急訓練においてもITデバイスを取り入れることで、より実践的な訓練が行えると考えています。

参考記事これからの救急訓練はアプリを駆使しよう

例えば、出動中の訓練にVR(3名全員が装着)を使うことで、

  • 出動中の運転技術(危険予測)の向上
  • 出動中のブリーフィング
  • 現場の状況評価がリアルに

このような効果が期待できます。

交差点に進入する映像では、しっかりと評価が出来ていなければ一般車両が交差点内に進入してくるシーンを作ったり、大雨や大雪、夜間モードなどのシナリオを設定できればそれぞれの環境下で疑似体験(訓練)を行うことができます。

また、出動中に行うブリーフィングを取り入れることで、臨床推論や想起疾患のイメージトレーニングにも効果ありです。

そして現場の状況(交通渋滞や危険要因)を実際に映像として見ることで、今後起こり得るハザードやそれを回避するための行動想起を鍛えることができるはずです。

VRの初期費用はそこまで高くない

VRで使うデバイス(ゴーグル)は比較的安く、アマゾン等であれば数千円から購入することができます。

ただ、問題は「映像」です。

トレーニングで使う映像ですから、ある程度のシミュレーション機能を含めた映像でないと、その訓練効果を得ることができません。

これにはプログラミング等の知識と技術が必要なので、専門業者に依頼することになりそうですね。

実際にオーストラリアでは既に開発が進んでいるようで実証研究も始まっています。

外部リンク事故現場をVRで疑似体験

いずれにしても、今後の救急現場トレーニングにはVRやアプリ等のIT技術をたっぷり取り入れていく必要がありそうです。

そのためにはパソコンやプログラミング等の簡単なスキルがあれば職場でも重宝されるはずですし、何より自分のスキルアップになるのでいいですよね。

独学は難しいですが今は無料のオンラインスクールもあるので使ってみるのも1つの方法です。

シェア率が上がると記事の更新頻度が上がります